第5話

ショウケースのアクリル板の向こう側にいる子猫を見つめながら、心の中で「君の事を最後まで面倒見るから家に来るか?

家は狭いし、お金の余裕もないし、男親だし、仕事にも突き合わせるし、君にとって幸せかどうかはわからないけど、できることはしてあげるから…どうだ?」と問いかけた。

 

子猫は僕の目をじっとみて「行くにゃ、宜しくお願いしますニャ」と訴えているように僕は解釈した。

よし!じゃあよろしくね!と一言。

 

店員さんにこの子を連れて帰りますので契約お願いしますと伝え、手続きをした。

 

お金に関しては…2年の分割払い…「命をひとつ」だけど繋ぐことが出来たから良しとする…俺が頑張ればなんとかなる!っと自分に言い聞かせる。

 

契約の中で、店員さんから、この子の名前はどうしますか?と大切なことが決まっていなかった。

この子の名前は…どうしよう、一生名乗る名前…新たな決断を迫られる。

 

続く…